2009年12月31日木曜日

2009→2010

いよいよ2009年も最後の日です。

今日がお誕生日の方、おめでとうございます。

1年の初めの日だって、終わりの日だって、365日きょうも誰かの誕生日な訳で。

僕にとって何でもない日が、誰かにとっては特別な日。


今年はあなたと出会い、あなたにお世話になり、あなたに支えられました。

ありがとうございます。

2009年も特別な1年となりました。

これまで過ごしてきた1年1年それぞれが、僕にとって特別な1年です。

だから、2009年「も」特別な1年でした。

2010年も特別な1年にしたいと思います。

皆様よろしくお願いします。


来年はワールドカップです。4年という日々はあっという間です。



ここで、2009年よく聴いたアルバムトップ3を。

1、Special others / Quest

2、Tim Deluxe / The little ginger club kid

3、Towa Tei / BIG FUN

でした。

別に今年発売のアルバムではないものもありますが、よく聴きましたね。

新たな1年の振り返り方を試してみました。



2010年初めから us/itも始動します。

2009年があっての2010年。

来年も宜しくお願いします。




2009年12月25日金曜日

ネットでXmasナイトクラビング

もうご存知の方や、共にフロアに居た方も大勢いらっしゃると思いますが、昨日(12月24日深夜)Ustreamで革命が起こった。

滋賀在住のDJ Okadadaさんが自宅から自身のプレイをUstreamで生中継。

いとうせいこう氏のtwitter での呟きがViewerの数を爆発的に増やしたのは間違いないが、それにしても2200オーバーは革命的だ。

音楽のライブや、クラブイベントに行った事のある人なら、2000人の客を集め、さらに熱狂させることがどれだけ凄い事かお分かりになるだろう。

2200オーバーし、それを数時間維持出来たのは、DJ Okadada氏のプレイもさることながら、それをUstreamで生中継し、それをtwitter で告知?呟き、それが八畳(後に本人から自宅は八畳ニ間だ!とのコメントあり)の部屋から発信されている事に、2200人の観衆は感動したのだろう。

選曲の方も2200人もの観衆を楽しませる内容。少々ベタだなと思われる方もいると思われるが、幅広い年代・ジャンルを用いて、楽しませてくれた。

何よりも23歳(らしい)の青年がテンションあげまくって、自宅で一人で自身のDJプレイを楽しんでいる姿が、僕としては非常に楽しかった。
まるで友人の家に行って、オールでひたすら音楽をかけ続けているだけで楽しんでいるような感覚になれた。


今回の件が、彼の今後にどんな影響を与えていくのかも楽しみだ。


ゼロ年代の最後に、現在のメディアの可能性を見せてもらった。

誰にでも、今すぐにでも、社会に何かを発信する事はできるのだ。

それで多くの人の心を動かすのは、とても難しいけど。

それまで積み上げてきたものや、実力などが必要なのは言うまでもない。


昨夜の出来事で、何か勇気をもらった。楽しませてもらったし。

DJ Okadada氏に感謝したい。

昨日のプレイは残念ながら録画されていないとの事。

逆にそれが、今後伝説化していきそうな予感も。

過去のプレイ
は少しあるみたいです。


ちなみに、名字が同じだが血縁関係はない。と思う。たぶん。


革命を見逃した方は、こちらから色々探検して下さい→mosakiさんのブログ
「okada1伝説2009年のクリスマスに起きた奇跡


2009年12月11日金曜日

book 23


「妖怪アパートの幽雅な日常①」(香月日輪 著)


知人から紹介されて、久々に小説を読んだ。

まずタイトル。どう考えても怪しい。

そして表紙。文庫本ながらも、装丁がなかなかハイセンス。読書欲をかきたてる。

ちょっとフザケた感じの内容なのかな、と読み進めていると、

思わぬところで、ハッとさせられたりする。


「今見えているものが全てとは限らない。」

「今目の前にある、起こっている事を信じられるか。」

「今生きている世界とは別の世界があって、明日目が覚めるともう一つの世界に生きているかも。」


こんな事を考えてしまう。

これは村上春樹氏の小説を読むと、僕はいつも思うことなのだけど、今回も同じ事を思った。

それでも僕は今目の前にある状況を、今生きている世界で、精一杯楽しんで生きるだけ。

もし明日まだ僕が知らない世界にいるとしても。


この本を読むまで香月日輪さんの事は全く知らなかったので、ちょっと調べてみました。

以下ウィキペディアより。

結構面白いプロフールです。

妖怪アパートシリーズは全10巻まであって、文庫になっているのはまだ2巻まで。

これから楽しめそうです。

香月日輪(こうづきひのわ)

2009年12月8日火曜日

アーキフォーラム2008-2009 第13回

2009年12月5日、TOTOテクニカルセンター大阪にて、アーキフォーラム開催されました。
2008-2009シーズン最終回となる今回は、ゲストに松岡聡+田村裕希の松岡聡氏。そして最終回という事で、今年の総括となるシンポジウムが行われました。


松岡氏のこの日のレクチャーを個人的にまとめてみると、
「言語」「プロセス」
この2つになるように思う。

まず、「言語」について。
モダニズム以降、建築は言葉の介入を許してこなかった。「建築は言葉で語らない」という傾向が強く、言葉を軽視してきたという背景がある。この傾向によって、形態重視の傾向が進んでいったのだろう。
建築家の思想が建築そのものの形態で表せなければならないといったような考え方に違和感を覚えていた私は、このような背景があった事を知り、納得がいった。

ただ松岡氏の語る「言語」というのは、「ルール」である。
「言語を使って何が出来るのかを考えるべき」「ルール(言語)を設定する事で、何が生まれるのかを考える」
この考え方には非常に共感出来る。建築を言葉で語る際、多くの場合は抽象的な表現に終始してしまう。 その曖昧さを無くし、明解な言語(ルール)で語る事が出来れば、一般の人にも伝わるし、社会へも伝える事が可能になっていくと思う。

建築を言葉で語る事の必要性は、近年建築家のレクチャーの場が急増している事にも見て取れる。これは建築関連メディアが見出し系に走りすぎた事も大きな要因となっているが、間違いなく建築を言葉で語れるということは、これから重要になってくるだろう。


次に「プロセス」について。
95年以後、プロセスやスタディ重視の傾向が強まっていった。とくに模型での。
しかし、模型がチェックのみになってしまっている事が多い事を氏は非常に残念に感じている。「模型で比較するときに新しい言葉が生まれる」という氏の言葉が印象的であった。
また、現在の建築の教育は、最終講評がメインになってしまっている事が問題であるとも。
これは私も前々から感じていて、学校単位での課題講評でもその問題はあるが、「せんだい」が出来た事によって、それはさらに加速してしまった。一位になる事、賞を取ることが、どれほどの意味を持つのだろうか。


シンポジウムでは、今年のアーキフォーラムの総括が行われた。
各回のレクチャーにキーワードをつけていた。
1、原理・生成
2、環境
3、インテリア
4、エクステリア
5、リノベーション
6、ローカル
7、制度⇔自由、空間生成
8、住宅、アイコン
9、日本(史)
10、ビヘイオロジー
11、履歴
12、コード

各回の講演については、アーキフォーラムのHPを見て頂きたいのだが、このようにキーワードを与えていくのは非常に分かりやすくて良いなと思った。建築を一言で表す事は非常に難しいが、上手くキーワードがハマった時には、非常に分かりやすく、比較し易くなる。

シンポの中で印象的だったのが、東工大の建築教育について。
東工大は、「論文の教育」を実践しており、「論文で言語の強化を行い、コンペで実践する」という方法。
「何をつくるかより、何を考えるか」を重視しているとのこと。

やはり、これからは「言語」「言葉」で建築を語り、伝える必要がある。
建築を社会に一般に開いていきたいと考える私には、非常に重要な課題。

ただし、言語やプロセスを重視するというと、よく「じゃあ形態やカタチには興味ないのか」と言う人が多いが、決してそうではない事をここに記しておこう。

今回のシンポは、「モノを創るのはそんなに難しくない。議論の場を続けていきましょう」という言葉で締めくくられた。


今年のアーキフォーラムは今回で終わり。
来年は「誰がために建築は建つか」といテーマで、満田衛資氏、山口陽登氏。








2009年12月5日土曜日

Book 22


「空間から状況へ -10city profiles from 10 young architects」(五十嵐太郎 編)

先日行われたArchitecture After 1995展のシンポジウムで、2000年に開催された空間から状況へ展との比較が多くなされていたので、理解を深める意味を込めて本書を読む事にした。

参加した10組の建築家を二組ずつに分け合計五回のシンポジウムをまとめた本。
参加した建築家陣はアトリエ・ワン、ファクターエヌアソシエイツ、遠藤秀平、西澤立衛、阿部仁史+小野田泰明、梅林克、クラインダイサムアーキテクツ、マツオカ・ワン・アソシエイツ、みかんぐみ、宮本佳明各氏。

各組に共通しているのは、「かたち」のみに拘るのではなく、今、社会で起きている事、その時の状況に反応したり、生かしたりしようとしていた事。
その思考の仕方は現在にも受け継がれている。
特に今回のAA95展に出展した建築家の方々は、新たな奇抜に形態のみを生み出そうとするのではなく、現在の社会状況の問題を指摘し、建築で解決しようとしており、共通点も見いだせた。

五十嵐太郎氏がAA95展のシンポジウムに於いて、「空間から状況へ展」に出展していた建築家とAA95展に出展していた建築家との共通点を指摘し(若干無理矢理な所もあったが)、何を受け継いでいるのかを提示しようとするのも理解出来た。

また11月14日のシンポジウムの締めくくりとして、「『空間から状況へ』の状況は今ますます加速している。それに対してこれからどう対応していくのかが重要」と話したdot architectsの家成さんの言葉も、この本を読んでこそ理解が出来た。

約10年前に行われた展覧会の内容を編集している本書であるが、現在においても充分理解出来るし\、参考になる内容となっている。
むしろ、10年経った今読む事で、10年前の状況と現在の状況を比較する事も出来る。
私個人の感想としては、10年前と今では建築を取り巻く環境は劇的には変化している訳ではない印象を抱いた。まさに、上記の家成さんの言葉にあるように、10年前の状況が引き続いていて、むしろ加速している。

10年前に建築家達が提示した内容が、この10年でどのような結果を得て、これからの建築家はどのような提示をしていくのか。
それを考える事は、非常に重要な事に思う。

2009年12月1日火曜日

JIA まちづくりセミナー2009 藤村龍至氏講演会

2009年11月26日、TOTOテクニカルセンター大阪にて、JIAまちづくりセミナー2009での藤村龍至氏の講演会が開催された。

私にとっては今回で4回目となる藤村氏の講演会。しかも3ヶ月間で。

今回も何か新しい発見があればと思い参加してきた。


今回は事前に藤村氏から、超線形設計プロセスと批判的工学主義のフルコースのプレゼンを行うと伝えられていたので、これまでのプレゼンとどう違うのかも楽しみにしていた。


批判的工学主義と超線形設計プロセスの内容については、思想地図〈vol.3〉特集・アーキテクチャ (NHKブックス別巻)の藤村氏の論文が非常に分かりやすいので、そちらを是非読んで頂きたい。

という事で、ここでは私が再確認した事や新たに発見した事を書き留めておきたい。


まず、藤村氏のバックグラウンドが現在の活動にかなり影響している事。藤村氏は開発初期のニュータウンで育ったそうだ。そこで作られていった郊外独特の空間やコミュニケーションの均質さに違和感を覚えたとのこと。そこから濃密なコミュニケーションへの憧れを抱き、それを建築で実現したいと氏は考えている。

UTSUWA の設計においては、関わっている人とセッションしながらモノを創っていくこと、セッションの中に創造を立ち上げていくことを見いだした。

HOUSE Hでは、クライアントの要望を汲み上げてまず内部のプランが完成し、それから外部の関係性を検討していった。内部の関係性を維持しながら外部を考えるという手法。
このあたりから、外部との関係性、都市との関係性を重視した藤村氏の設計手法がみてとれた。
藤村氏は意図的に外部空間との関わりをプレゼンしている事が分かった。それは、多くの場合外部との関係が問題になるし、内部ばかりを語っていては都市の問題は解決しないとの考えからだそうだ。


次に、超線形設計プロセスのの効果を改めて確認しておくと、
①固有性をより正確に読み取る事が出来る。この場所にしかない形式を抽出する事が出来る。
②複雑性をより確実に構築する事が出来る。1つの形に様々な意味を重ねていける。
③スピードがある。

「その場所のコンテクストをどのようにカタチに入れ込めるか」、「場所性なき場所の固有性をどれだけだせるか」この2点はかなり大きなテーマとなっていると思う。

さらに超線形設計プロセス論の優れているところは、建築設計のみならず、その応用編として教育手法にも用いている事だろう。もしかしたら、これからさらに応用されていき、様々な分野に用いる事も可能かもしれない。


今回は初めて批判的工学主義のプレゼンを聴き、非常に明解な説明が行われた。
まず工学主義の定義として、
①建築の形態はデータベースによって自動的に設計される。
②人々の振る舞いは建築の形態によってコントロールされる。ex.)コンビニの動線など
③データベースと人々の振る舞いの間に建築は位置付けられる。
   ↓
純粋工学主義=匿名的

それに対し、批判的工学主義とは、「工学主義を分析し、戦略的に再構成する」。
①非場所的場所性→郊外に新しい場所性を描く。
②非作家的作家性→固有性と効率性を両立する新しい建築家像へ。
                ↓
            ARCHITECT 2.0


また、会場からの質疑応答を聴いていて私が個人的に驚いたのは、「かたち」というものにこだわっている人が予想以上に多かった事である。
超線形の可能性を認めながらも、「藤村氏はカタチに興味があるのか無いのか」という事を執拗に問う人もいたし、建築や都市計画で最初に「最終形」を考えずに設計していく事が理解出来ないという風な人も見てとれた。
私が想像していた以上に、これまで当たり前とされてきた設計手法から離れられず新しい手法を受け入れられない人は多いのだろう。
これまでの設計手法によって、都市どんな建築が多く作られてきたのか、どんな都市計画が行われてきたのかを、もう一度考えてみる必要があるはずなのに。

最終的に、藤村氏は「設計の醍醐味は、設計前の人間関係の形成にある。コミュニケーションの場をつくる事、社会関係を再構築するための建築をつくることが目的である」と言い切った。
dot architects安川氏のレポート
にもあるように「コミュニケーション人間」である事を宣言したのである。
おそらく「藤村龍至はカタチには興味のない建築家なんだ」という印象を持って会場を後にした聴衆の人もいるだろう。

しかしそうではない。コミュニケーションは、これからかなり重要なテーマとなってくるだろうし、これからの建築に必要とされるものの1つに「自発的なコミュニケーションを生み出す建築」は間違いなくあるだろう。

そのコミュニケーションを藤村氏は重要視し、建築を通して社会に訴えていこうとしているのだと思う。決してカタチに興味がないのではない。藤村氏は「形態を単純化するときに意味を重ねていく」とも言っているのだ。


DESIGNEAST、OCT、AA95展、そして今回と、藤村氏の考え方に高い密度で触れる事が出来た。
私の建築、都市、そして社会に対する視野は間違いなく広がった。いや、広げてもらった。

特に上記批判的工学主義の①で記した、「非場所的場所性→郊外に新しい場所性を描く」というテーマは、まさに私のテーマと重なっているし、これが私が建築の道に進もうとした理由の1つでもある。
そういった事からも、藤村氏の動きににはこれからも注目していきたい。
出来ことなら、AA95展のように何らかの形で関わっていきたい。






















2009年11月29日日曜日

ARCHITECTURE AFTER 1995(5)

ARCHITECTURE AFTER 1995展が去る11月17日に終了しました。

ワークショップに参加してくれた学生の皆さん、ギャラリー・シンポジウムにご来場して頂いた皆さん、ありがとうございました。


遅ればせながら、14日に行われたシンポジウムBについて。
(僕は用事があり、遅れて会場入りしたため、ラスト30分しか聴けませんでしたが。詳細はビデオを観て、また後日書きたいと思っています。)

当日のパネリストには、梅林克氏、宮本佳明氏、中山英之氏。

モデレータに、TEAM ROUNDABOUT。


僕が会場入りした時には、すでに質疑応答タイム。

その中で、藤村龍至氏による、この質疑応答のまとめ↓

中山氏・・・仮説を投げ込み続ける。(建築家もその中に入る。建築家が投げ込む側の時代は終わった。)

梅林氏・・・政治(行政)の層にアプローチするべき。

宮本氏・・・「リテラシー」を上昇させる。(ex.)農村、奈良をモデルに。
       農村は高齢化や過疎化が進んでいるが、村は死んでいないし、住人達は幸せに暮らしている。また奈良が滅び切らないのはなぜか。



今回のシンポジウムを含め、この展覧会を通じて考えさせられた事は、「いかに現代社会の状況を読み、その問題点を指摘し、その解決策を提示出来るか」ということ。

建築のみの問題ではない。社会全体を視ることが建築家には必要なのだ。

「かたち」ばかり考えていても、社会問題は何も解決しない。

建築には社会を変える力がある。と信じている。良くも悪くも。


そして、多人数が集まり、ひとつの目的に向かっていく時の力の凄さを実感した。

建築家のイメージといえば、事務所に籠り、スケッチを繰り返しながらデザインを決めていくようなイメージがあるでしょう。

しかし、複数人あるいは多人数で創るという方法は、一人の天才にも勝る可能性を秘めているのだと。

それぞれ異なる個の才が集まれば、もの凄い力が生み出される。

ただし、そこで重要なのは「コミュニケーション」である。

コミュニケーションや意思疎通が上手くいかなければ、どんな人が集まっても良い結果は生み出せない。

そこには、ある程度のルールが必要である。ただし、人の動きを制限するようなルールであってはならない。自然に・自発的に目標に向かって個人が動き出せるようなルール。

それを作りだす事がこれからの建築家には必要であるし、

「自発的なコミュニケーションを生み出す建築」というのが、これからの建築の一つの大きな可能性となるだろう。


今回の展覧会にスタッフとして参加出来た事で、WSでは自発的にみんなを動かすにはどうすれば良いのか、またその難しさを考えるきっかけになったし、

刺激的な活動を行われている実行委員会の建築家のみなさんの考え方や振る舞いを身近で見て感じ取れた事が、素晴らしい経験となった。

今回の展覧会を通じて、出会った人達とこれからも共に活動していきたいと思うし、遅れないように着いていきたいと思う。


この経験を生かすも殺すも自分次第。

出会いこそが財産である。


*宮本氏の「奈良が滅びないのはなぜか」という問いに対しての、僕個人の解答としては、
 
 奈良に住む人は良い意味で「諦めている」からである。現状で満足しているとも言える。奈良に住む人の多くは、奈良の事が好きだし、大阪や京都のような都市にしたいとも思っていない。

また、経済的な発展もさほど望んでいないようにも思える。それは、観光としての充分すぎるポテンシャルを有しながらも、それを経済的に活用していない事からも伺える。

だから、めまぐるしい発展もしないが、決して滅びはしない。自分が奈良に住んでいるからではないが、そんな奈良の街、奈良の人々の県民性は素晴らしいと思う。その点については賛否両論だと思うが。

宮本氏の指摘があってから、以前よりも奈良を視る視点が変わった私です。











2009年11月21日土曜日

book 21














「建築と日常 No.00」(長島明夫 編


「建築にしかできないこと」をテーマに、香山壽夫氏、坂本一成氏のインタビューを中心に構成されています。

個人的には、香山氏と編集者である長島氏との対談の方が興味深かった。

特に「建築と宗教の関係性」についての香山氏の言及は興味深い。

…僕たちはどこかで分かり合えるということで動いている。建築は結局ある段階では自分個人の作業としてしかできないわけで、そこを通してでも最終的にはもう一度、人間に共通というところに繋がるはずだという強い信念、時には消えかかる希望だったりするのだけれど、それを最後まで捨てない。それが、想像というのが基本的に宗教的行為であることを示しています。

歴史と伝統以外に人間を共同に支えるものはない。と言うよりも、歴史は「もの」として客観的に存在しているのではなく、人間の共同性が捉え直したものに他ならない。」


香山氏、坂本氏の他にも建築家や建築以外の著名な方からのメッセージ的な、テーマに対する解答が掲載されているが、どの文章も「建築にしかできないこと」というテーマに対して、明解な解答はないように思われる。

鈴木恂氏は「…建築にしかできないこととなると、相当強引に言い切らねばならない。…」とも言っている。

という事は「建築にしかできないこと」というのは、建築に長年携わってきている方々でさえも、そう簡単に答えられる問題ではないようだ。

むしろ、その答えを探し続けて建築と向き合っていくしかないようにも思えてしまうテーマだと感じた。

そういうテーマを投げかけ、問うていくこの本は非常に面白いと思う。




book 20





「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)、(下)」(村上春樹 著)


村上春樹さんのパラレルに進行していく小説を読むと、

いつも思うことがある。


今、目の前に見えている世界はホンモノなんかじゃなくて、

地面の反対側では、もうひとつの世界が広がっているんじゃないか。

そして、そっちの世界の方が実はホンモノなんじゃないか。


この小説で印象的な文を。

君は事故を見失ってはいない。ただ記憶が巧妙に隠されているだけだ。だから君は混乱することになるんだ。しかし君は決して間違っちゃいない。たとえ記憶が失われたとしても、心はそのあるがままの方向に進んでいくものなんだ。心というのはそれ自体が行動原理を持っている。それがすなわち自己さ。自分の力を信じるんだ。そうしないと君は外部の力にひっぱられてわけのわからない場所につれていかれることになる。」

もう一文。

「人間ひとりひとりはさおれぞれの原理に基づいて行動しておるです。誰一人として同じ人間はおらん。なんというか、要するにアイデンティティーの問題ですな。アイデンティティーとは何か?一人ひとりの人間の過去の体験の記憶の集積によってもたらされた思考システムの独自性のことです。もっと簡単に心と呼んでもよろしい。人それぞれ同じ心というのはひとつとしてない。しかし人間はその自分の思考システムの殆んどを把握してはおらんです。…」


小説には、作者の様々な想いが詰められていると思います。

その内の、どの部分に読者が共鳴し、汲み取っていくのか。

それは読者それぞれ異なるでしょう。

その汲み取り方の種類が多ければ多いほど、その小説は奥深いように思うのです。


ちなみに、僕はハードボイルド・ワンダーランド側を読んでいる時の方が、ワクワク感があってテンションが上がりました。






2009年11月13日金曜日

ARCHITECTURE AFTER 1995(4)


2009年11月8日、ARCHITECTURE AFTER 1995シンポジウムAが大阪工業技術専門学校で開催された。

テーマは「2000年以後を考える」。

プレゼンテータには、垣内光司氏、木村松本、SPACESPACE、dot architects。

パネリストに五十嵐太郎氏、モデレータにTEAM ROUND ABOUT。


この日は、ギャラリー駐在当番だった為、開始30分後に会場に到着。

またしても遅刻し、プレゼンテータの方々のプレゼンは聞けず。

なので、五十嵐太郎氏のお話から、私は聴衆と化した。


まず、2000年に東京・ギャラリー間で開催された「空間から状況へ」展のおおまかな解説。

(1)1960年代に登場したシチュァショニストと(状況主義者)との比較
(2)ユニット派の登場
(3)分かりやすく、非コンピューター的で、テーマに従順な展示


次に、シンポジウム当日AA95展を見ての五十嵐氏による分析。

・「プロセス」を重視している。
・同時にあり、影響(関係)しあう世界観。
・周囲にある環境に影響している。(←これは石上純也氏にも共通する)
・「関係性」に徹底している。
・「AA95展」と「空間から状況展」との決定的な違いは、展覧会を自主的に起こしていること。


次に、プレゼンテーターに対する五十嵐氏の分析。

・dot architects 「超並列」
  理論的には分かるが、具体的に見せるには何か仕掛けが必要なのでは。
  「空間から状況へ」での、みかんぐみの「非作家性」と共通するものがある。

・SPACESPACE 「ヒューマンスケープ」

・木村松本 「編集的経験」

・垣内光司氏 「メタ超並列、小さいこと、つながり」
  「空間から状況へ」でのアトリエ・ワンの「ペット・アーキテクチャー」的な展示。
  会場の条件が違っていれば、また異なる展示になっていたのでは。
  他との関係性を意識している事は、宮本佳明氏的。


五十嵐氏の分析を受けて、プレゼンテーター各氏とTEAM ROUND ABOUTによる分析。

・dot architects 「非作家的作家性、力強い造形」
  非作家的でありながら、建ち上がる建築は特色があるもの・作家性があるものを。ここが、みかんぐみとは異なる。

・SPACESPACE 「コンピュータ的建築」
  身体性を模索するような、具体的な条件をデザインに用いる。

・木村松本 「ミクロなコンテクスト、不完全性」

・垣内光司氏 「非造形的な強度、リアクション的」
  やり続ける事。スポーツにおける筋トレを続ける事で、非造形的な強度を得る事が可能になる。
  自分(垣内氏)には宮本佳明氏のような作家性(強度)はない。


締めくくりとして、五十嵐氏『「空間から状況へ」(2000年)では、95年以後の社会状況の変化がまだまだ見えていなかった。「AA95展」(2009年)は、95年以後の変化が見えてきている。この違いがある。」とした。


この後、会場への質疑応答に入る。

ここで会場から、社会学者の鈴木謙介氏による質問(解説)があった。

『繋がりが新しく生まれたように語られていたが、実はもともと繋がりはあった。

2000年代に入り、「つながると嬉しい」というものが出てきた。
          ↓
人と繋がる為のツール(通信など)が出てきたことで、「会えない人」(会いに行けば良いのに)と繋がる事で嬉しいと言い続けてきた。
          ↓
すなわち、一回分断した後で、繋げる事を言い続けてきた。


2010年代は、上記への批判として「プロセス」を見せる事になる。

つまり、0→1の「→」の部分に介入していく。
この「→」の部分を見せていく事になる。

ただ、「つながり」は新しく生まれたのではなく、元々「つながり」はあったではないか。』


時間の都合上か、鈴木氏の指摘に対する明確な返答はなかった。


このシンポジウムのまとめとして、五十嵐氏、藤村龍至氏からキーワードが出された。

五十嵐氏 「原理」「現象」

藤村氏 「設計」「運動」

そして藤村氏からは、次世代に向けたメッセージも。

「今は運動を立ち上げたもん勝ち。立ち上げて、周囲を巻き込んでいけば、東京も大阪も場所は関係ない。この運動に関わった以上、みなさんも運動(movemennt)を起こそう。周囲を巻き込みながら情報を発信していこう。」


今回のシンポジウムの個人的な感想としては、もう少しプレゼンテーター各氏の設計プロセスに対する考えを深く聞いてみたかった。また、それに対する五十嵐氏の批評、指摘なども。
会場の聴衆には学生も多かった為か、「空間から状況へ」展の内容をイマイチ把握しておらず、話の内容を理解しづらい場面もあったように思う(私を含め)。

やはり、シンポジウムや講演会に参加する際は事前の予習が必要です。
予備知識があると無いとでは、理解が大きく変わってくるはず。










  
 







2009年11月10日火曜日

ARCHITECTURE AFTER 1995(3)




11月7,8日に大阪工業技術専門学校にてAA95展のワークショップが行われた。

先日のワークショップ・イントロダクションから一週間。参加する学生達100名がどれだけ高い意識で来場してくれるのか楽しみにしていた。


が、初日の時間通りに集合したのは約40名。どういう事だ。。。

この人数でどうやって目標を達成するのだ?と不安に思っていると、徐々に集まってきて、30分経つ頃には、ほぼ全員揃っていた模様。

中には無断欠席する人もいたが。

学生だから許される問題ではない。

完全にスタートダッシュに失敗。


私は、準備に追われていたため聴けなかったが、東京より株式会社BENAさんに来て頂き、新たな模型用品のプレゼンを行って頂いた。

後から実演して頂いたが、スチカッターなる道具、かなりヤバイ。
これを使えば、模型製作時間はおそらく半分ぐらいになるだろう。

セットで9000円と、学生には少々高いお値段だが、いつか購入する事を心に決めた。


さて、ワークショップの方はというと、初日は明らかにチーム内のコミュニケーション不足。

どこか集中力を欠いた人が多かった気がする。


学生の事ばかり言ってしまっているが、運営側となる私たちにも反省点はある。

アシスタントスタッフである私達が、学生に何をアドバイスすべきか明確になっていなかった点。

この点は藤村さんに指摘頂き、①カッティングマットの位置をチェックする。②姿勢をチェックする。③机の上を整理しながら作業しているかどうかをチェックする
という3点に絞って、アシスタントスタッフが会場内を回るようにした。

そうする事で、模型の効率・精度の向上のみならず、チーム内・スタッフと学生とのコミュニケーションも倍増し、会場全体の雰囲気も変わっていった。

しかし、初日の結果は模型61個に留まる。

この調子では、300個など到底無理だ。どうしたものかと考え、twitterで呟いていると、

藤村さんから「明日は時間管理を徹底せよ。君が目標達成の鍵を握る。」と指令を頂く。

私は8日の午後からギャラリーの当番になっていたため、午前中で時間管理を徹底させる事に全身全霊を注ぐ事を心に誓った。


2日目。藤村さんの指令を実行するために、まずアシスタントスタッフ全員に「今日は時間管理が勝敗を分ける」事を伝える。
さらに、同じ学生という立場の私達スタッフから言われるよりは、建築家の皆さんから言われた方が、参加する学生には効果的なのではと考え、dotの赤代さんに集合したらまず学生に伝えて欲しいとお願いした。

dot赤代さんが時間管理について学生に伝え、私が一人一人に模型一個あたり何分かかり、目標達成するにはどうのように時間配分するのかを聞いて回った。

そうする事で、一人一人が時間・目標を意識し、全体の雰囲気も変わってくるのではないかと考えた。

各チームを回っていると、一人一人で時間配分を決めているチーム、2人1組となって模型1個にかける時間を短縮しようと試みるチーム、チームで時間割を決めているチームなど、それぞれ個性が見えて興味深かった。

そうこうしているうちに、私はギャラリーに向かわなければならない時間となり、時間管理の全権をdotの安川氏に委ね、会場を後にした。

最終結果から言うと、239個と目標には到達しなかった。

安川氏の話では、最後の2時間は会場全体の雰囲気がまた変わって、どんどん模型が増えていって良かったとの事。

初日60個、二日目180個と、二日目は初日の3倍の成果を挙げた。そう考えると、やはり初日のスタートの悪さが悔やまれる。
スタッフとしてもっと出来る事があったはずだ。

239個という結果の良し悪しは簡単には言えないが、模型239個が並ぶ姿は壮観であった。

こんな光景はなかなか見られない。

素直に、このワークショップに関われて良かったと思えた。

参加した学生もそう思ってくれたら幸いである。


このワークショップで個人的に勉強になった事は多い。

特に、「人を動かすためにはどうするべきか」を多く考えさせられた。

はじめは手伝い程度で参加するつもりが、いつの間にか勉強の場となっていた。

藤村さんをはじめ実行委員の建築家のみなさん、スタッフのみんな、学生のみなさん。

それぞれから勉強させて頂いた。

何をするにもコミュニケーションが大事。

このイベントで成長させてもらっている。

ARCHITECTURE AFTER 1995(2)


11月6日、ついにARCHITECTURE AFTER 1995展が開催された。

初日となる6日には、キックオフ・ミーティングが大阪工業技術専門学校で行われた。

パネリストには、社会学者の鈴木謙介氏と建築家の藤村龍至氏。


スタッフとして今回の展覧会に参加している私は、受付業務を済ましてからの参加だったため、藤村氏のプレゼンはほとんど聴けず。

鈴木謙介氏のプレゼン開始後に聴衆に紛れ込む。

95年以後のポイントとして、①郊外育ちの世代が大人になったこと、②「社会の二極化」が挙げられた。

①街(都市)に行くと「祭」がいつも行われていて、家(郊外)に帰ると日常がある。
 
  現在の日本ではその状況が当たり前のようになっているが、この状況が 当たり前のようになる過程とともに成長してきたのがこの世代の特徴と言える。
  すなわち、「郊外=ジモト」と感じる世代が大人になったのが95年であ る。
  そして郊外における公共空間の役割を、SCやモールといった消費のレ ジャーランドが担うようになる。

②「郊外=ジモト」世代が大人になると同時に、就職氷河期が到来。
  
  都市に出て行き不安定雇用に従事
          ↓
  ワーキング・プアやホームレスといった人達が現れるようになる。  (=(ある階級以上の人達にとって)都市に秩序を乱す存在が増えたように感じる。)
          ↓
  「体感治安」の悪化(何もししないのに彼らが犯罪を起こすのではない  かという不安)
  
  その結果、選ばれた者にだけ優しい「空間=都市」と、「夢の消費空  間=郊外」への二極化が進んだ。


途中から、鈴木氏と藤村氏のコラボレーションによるレクチャーとなる。

藤村氏 「現代の社会全体はバンド化しているのに、建築はオーケストラのまま。このオーケストラという形態は郊外で生かせるのではないか。コミュニケーションの装置として働くのでは。」
     
     「何かを作る事そのものが、同時にコミュニティを作りだすのではないか。」

     「濃密な郊外を作りたいと思っていて、それは建築的プロセスで可能なはず。
      自然に(自発的に)コミュニケーションが生まれたり盛り上がってしまうようなルールを設定したい。」

鈴木氏 「ルールを作る前に、そのルールを決定するための前提(ルール)があるはず。」


このあたりから、議論の内容は「ルール」へ。

Googleとyahooを例として挙げ、説明が始まる。

Googleは直列的なシステムを構築し、アルゴリズム的に目的に到達するのに対し、
yahooをはじめとするプログラムは並列的であると指摘。
すなわち、後者は分業的で1人1人が大きな全体の中の歯車のようである。


ここで個人的に気が付いたのは、dotの「超並列」という設計プロセス。
今回の鈴木氏・藤村氏の指摘と照らし合わせると、dotの「超並列」は直列的でGoogle的である。
言葉の問題かもしれないが、今回の展覧会にdotも参加している事を考えると、今回の講演を聴いてdotは「並列的」なんだと単純に思ってしまう人もいたのでは。。。と一人不安を抱いた。


まとめとして、これからはミンナでルールを作ったり、チェックしていかなれればならない時代。

ルールを選択する、より良いルールに乗っかっていく、自分がルールを設計していく時代。

「人」ではなく。「ルール」を批判出来る知能を、みんなが持つ事。

ルールを決める為の、上位のルール設定がある事を理解しなければならない。

という、聴衆へのメッセージ的な内容で締めくくられた。



長々と書いてしまいましたが、知識の少ない私の文章です。

間違った内容、間違った理解をしている事に気付いた方、遠慮なく教えて下さい。


それにしても、今回のシンポジウムは刺激的だった。

郊外に生まれ、郊外で育ち、前職で郊外の問題を痛感し、建築で郊外を変えていきたいと思っている私にとっては、実に刺激的でした。

建築や都市計画だけの視点で問題を視ていてはダメ。社会学のみならず、複合的な視点で見る事が、あらゆる問題解決には必要なのだと痛感しました。

2009年11月3日火曜日

ARCHITECTURE AFTER 1995(1)


去る11月1日(日)に、AA95展のワークショップ・イントロダクションが行われました。

関西の学生約100名が集結するという事で、楽しみにしておりました。

当日来場してくれたのは7、8割ぐらいでしたが、それでも学生ならでは雰囲気があり、楽しく見させてもらいました。

大学生、専門学生、高校生と、普段は関わる事の少ない人達が一緒になって、1つの目的に向かっていく。

いかにも新しい何かが生まれそうな予感。。。。


95年以降の新建築、住宅特集に掲載された2000以上もの住宅の中から、300の住宅を任意に選び、模型化していくワークショップ。

雑誌に掲載された住宅を1つ1つ見ていき、データ化される作業は想像以上に大変でしたが、

何よりもシャッフルシステムを構築した友人M君に感謝します!

おかげで当日は少しイベントチックな雰囲気になって良かったです。

人が集まれば、それぞれに個性があって、可能性はどんどん広がっていきます。


参加してくれた学生の皆さんも、思っていた以上にチーム内で談笑したりして仲良くなってくれたみたいです。

コミュニケーションを取りやすくなるような雰囲気作りをスタッフ側でしようと考えていましたが、全く必要ありませんでしたね。




1日に参加してくれた学生の皆さん、どうすれば目標300個の模型を精度良く、かつ効率良く作れるか、各チーム1週間作戦を練りに練って下さい!

僕も模型作りの参考にさせて頂きたいと思ってますので!!

7、8日が楽しみです。


2009年10月23日金曜日

ARCHITECTURE AFTER 1995展

ようやくネット上で概要が発表されたので、ご案内します。


大阪で大きな建築展があります。

僕の通う学校でシンポジウムもあります。

これまでにない新しい試みもあります。


興味のある方は、是非ご来場ください。

僕もスタッフとして参加させてもらう予定です。

楽しみです。


展覧会「ARCHITECTURE AFTER 1995」展
日時:2009年11月6日(金) - 17日(火) 12:00-20:00(6日は12:00-18:00)
会場:AD&A gallery(肥後橋)
主催:建築展実行委員会
特別協賛:大阪工業技術専門学校(天満橋)
後援:AD&A gallery
キュレーション:TEAM ROUNDABOUT
オープニング:2009年11月6日(金) 21:30- (AD&A gallery)

テーマ:「1995年以後」の都市状況から、新たな建築家の役割を考える
趣 旨:阪神大震災、オウム真理教事件によって既存の都市インフラの脆弱性が露呈し、「windows95」が発売され、「インターネット元年」と呼ばれて 新しい情報インフラの可能性が顕在化した「1995年」以後、現代の社会は一方で情報技術への依存を強め、他方で風景の固有性を失いつつあります。他方、 設計技術の情報化は設計プロセスのあり方を変え、新たな建築表現の可能性を示唆しています。そこで本展覧会では、同年以後に活動を展開する次世代の建築家 に注目し、現代社会における建築家の役割と可能性を考える機会とします。

出展建築家
乾久美子 梅林克 垣内光司 木村松本 SPACESPACE dot architects 中山英之 中村竜治 藤村龍至 藤本壮介 松岡聡田村裕希 満田衛資 宮本佳明 森田一弥 吉村靖孝


関連企画:ワークショップ
期間:2009年11月7日(土)-8日(日) 9:00-17:30
概要:学生チームにより「1995年以後の住宅」の模型300個を制作します。制作された模型は「ARCHITECTURE AFTER 1995」展1階会場に展示され、模型制作を通じて展覧会のキュレーションのプロセスに参加して頂きます。

参加申込方法:大阪工業技術専門学校までお問い合わせ下さい


キックオフ・ミーティング「『1995年以後』を考える」
日時:2009年11月6日(金)19:00-21:00
会場:大阪工業技術専門学校
パネリスト:鈴木謙介 藤村龍至
概要:「1995年」とは、どんな転機であったのか。社会学者と建築家の対談を通じて、展覧会の趣旨を伝えると同時に、ワークショップのイントロダクションとします。


シンポジウムA「『2000年以後』を考える」
日時:2009年11月8日(日)19:00-21:00
会場:大阪工業技術専門学校
プレゼンテータ:垣内光司 木村松本 SPACESPACE dot architects
パネリスト:五十嵐太郎
モデレータ:TEAM ROUNDABOUT
概 要:「1995年以後」のコンテクストは、現代の建築家の実践にどのような影響を与え、どのように次の時代へと引き継ぐことができるか。ここでは、 2000年に東京・ギャラリー間で行われた「空間から状況へ」展を監修した五十嵐太郎氏を迎え、「2000年以後」のコンテクストについて討議を行いま す。


シンポジウムB「『2010年以後』を考える」
日時:2009年11月14日(土)17:00-20:00
会場:大阪工業技術専門学校
パネリスト:梅林克 中山英之 宮本佳明
モデレータ:TEAM ROUNDABOUT
概要:展覧会を通じて生まれた議論の総括として、「空間から状況へ」展に出展していた建築家、および本展出展作家を迎え、「2010年以後」の展望について、世代を超えた討議を行います。


2009年10月20日火曜日

Book 19


「ポスターを盗んでください+3」(原 研哉 著)


僕の好きなデザイナーの一人、原研哉氏の著書。

デザイナーがどのような気持ちで仕事に向きあっているのか、日ごろの出来事に対してどんな風に感じているのかが良く分かる一冊。

興味深く読むことができた。

なぜか、時間をかけてゆっくりと読んでいる自分がいた。


ここで面白かった一節を。

「誰かが鮮やかな手際で褒められた場合、褒められた側よりも褒める側の方が立派に見える。褒める側の余裕、褒めるべき内容を巧みに掘り起こす優れた着眼、そして何よりも他者を立てるために一歩退いたそのスタンスがおのずと褒める側の人格を高めて見せるのだろう。」

まさにその通り。

日頃、何となく感じてはいるけれど、その事についてきちんと考えたり、分析していない事がある。

きっと、その数はものすごい。

デザイナーの人は、その事に気づく事が他の人よりも多いのではないだろうか。

気付けるという事。

アンテナを張っているという事。

すごく大事なことだと思う。

you and i


2009年10月10日土曜日

「伝える」ということ

最近、人に「伝える」ということの難しさを感じています。

逆にそれは、人に伝える事を意識するようになったからでありますが。

このブログも人に自分の考えを伝える事のひとつでしょう。


僕が人に考えを伝える時に注意している事は、「知識の見せびらかし」にならないようにする事です。

別の言い方をすれば、相手によって言葉を選ぶようにしています。

よくありがちなのが、その業界の人に対してするプレゼンを素人に対して全く同じ内容でやってしまう。

それで素人である人が興味を抱き、自発的に勉強してくれれば問題はないでしょう。

しかし、多くの場合は、「専門用語が分からない」「謎の横文字が多すぎる」といった事が原因となり、興味がなくなってしまいます。


今所属しているゼミでは自由にディスカッションする事になっているのですが、上記の事がどうしても気になってしまう僕は、どーしてもまずミンナがどんな知識をどれくらい持っているのかを、まず観察してしまうのです。

それに今日の授業全てを費やしてしまったといっても過言ではありませんが。

まだまだミンナ自分を前に出せていない感じで、それぞれが持っている考え方が見えてきませんでした。(僕もその内の一人ですが。。)


今日の結果からいうと、ちょっと不毛な議論(話し合い)の時間だったように思います。

一見内容のない話の中に、意外なヒントがある事は充分承知しています。

でも、そういう内容は別の時間(例えば飲み会)で出来るわけです。

ゼミという、学生にっとては議論出来る場では、やはりある程度密度の濃い話し合いがしたいと思ったりします。

その為には、やはりいきなり自由に議論するというのではなく、初めは何らかのテーマを設定して議論するのが良いのではないかと感じました。

そうすれば、その場にいる人たちがどの程度の知識を持ち、どういう背景を持って、どういう考え方をしているのかが見えてくると思います。

そういう事を知っていければ、相手の事を理解しながら、議論を深めていけるような気がします。


しかし、実際の社会では、初対面の人にどれだけ自分の考えを伝えられるかが勝負なわけです。

初対面でお互いが自分の考えを明解に伝える事が出来れば、議論もスムーズに深くなっていくでしょう。

その為には、日頃から自分が何に問題意識を持ち、それに対してどういう提案・解答を導きだそうとしているのかを、十分検討しておく事が必要だと思います。

それが出来ていない僕は、今日のゼミの時間中、終始自分の考えの整理と人間観察になってしまったわけです。

次回はそうならないように、思考&整理を続けようと思っています。

2009年10月7日水曜日

Book 18


「環境ノイズを読み、風景をつくる。」(宮本佳明 著)

先月のアーキフォーラムで宮本さんのレクチャーを聴いて、宮本さんの考えに興味を持った。

「基礎が建築となるような、土木と建築の間のような建築を考えている」

とおっしゃっていたのが印象的だった。


この本を読んで、宮本さんがその考えに至ったのも理解できた。

建築ではよく、周辺環境を読み込んで建築をつくるといった事が言われるが、

こんな環境の読み方があるのかと、衝撃的な内容だった。

都市を形成していく上で生まれる、環境ノイズ。

それは時として醜いものとされがちであるが、それがその場所の固有性を生み出しもしている。

それに気付くか気付かないかでは、大きな差がある。


そう考えれば、人間が創り出した都市には、どんな場所でも少なからず環境ノイズは発生しているのではないか。

それを読み取ることの出来る人間が、その場所に新たな概念を与え、また、元々あった固有性を再び呼び戻す事のできる建築を創れるのだろう。


そんな視点を持って、建築をしていきたいと思う。

2009年10月5日月曜日

森田一弥氏講演会

金曜の藤村さんに引き続き、土曜日は森田一弥さんの講演会がありました。

森田さんの噂は前々から聞いていて、学校の先生からも面白い人だという事は聞いていましたが、森田さんがどんな考え方で建築に関わっているのかは正直知りませんでした。

京都の静原で事務所をされている事もあり、自然が好きなのかな…?なんて浅はかな事を思ったりしていました。

レクチャーのタイトルは「マイノリティー・インターナショナル」

僕の事前のイメージとは全く違う印象。


内容はというと…

メチャクチャ刺激的で興味深い!!

世界中では使われていないけど、世界のどこかで使われるもの。

普遍性と固有性の両方を持つもの。

左官職人でもある森田さんならではの素材に対するアプローチの仕方も聴けて、ものすごく面白かった。

そして世界を視野に入れた考え方をされていました。


抽象性の高い建築があまりにも多すぎるし、建築家も抽象的に建築を語る事があまりにも多いように思う。
抽象性とは違う建築の方法はないのか?

などと最近考えていた僕は、「素材」が1つの手段となり得るかもと漠然と考えていました。


伝統的な技術、素材の使い方を発展させていく森田さんの方法は、ものすごい魅力的で可能性を感じました。


レクチャー後の懇親会では、スペインとかサッカーを建築に関連付けた話で盛り上がって、ますます森田さんに興味が湧きました。


しかも、とある海外の建築家の事務所に紹介してくれると言ってくれたり。。。

めちゃくちゃテンションが上がって、その場で「お願いします!」と言ったものの、

その事務所で働く事、海外であることは、本当に僕が建築でやりたい事に繋がっているのか?

よく考えると、いろんな疑問が涌き上がってきました。

そもそも自分の立ち位置さえ定まっていないわけですが。


これは、もう自分だけでは考えがまとまらないので、今週は色んな方に相談なりしてみようと思います。

しかし、そんな事務所で働く事や、海外で働く事を今までは考えもしてなかったので、そういう事を考える機会を与えて下さった事に感謝しています!

2009年10月4日日曜日

藤村龍至氏講演会

先日、学校で急遽藤村さんに講演をして頂けることになり、当然のごとく参加してきました。

先月のDESIGNEASTから、短い期間で2回も話を聞けたので、1回では気付かなかったことに気付けたり、疑問に感じていたことが解決したり、また新たに疑問が出来たりと、またもや刺激的な講演でした。


僕は前職で、いかに効率的で経済的で利益を上げる事を重視した建物を作ったり、街を作ったりする仕事に携わっていて、それに疑問を感じ退職し建築の道に進んだ。

そういう経験があるから、現代の日本の都市がどのように作られてきたのかを多少は知っているつもりです。

建築、街づくりは経済からは逃れられない。

でも、効率性や経済性にのみで魅力ある建築、街は作れない。

その矛盾のようなものを、どうすれば解決できるのかを考えてきました。


そういう視点で、藤村さんの話を聞いていると、ものすごく参考になる。

そして、自分の立ち位置を明確にし、社会に対して自分はどのように発信・提案していくのか?ということを考えることの重要性を確認。

建築の可能性をもっと探っていきたい。

まだまだ建築で社会に関わる方法はあるのではないか。

とにかくテンションは上がりました!!

2009年10月2日金曜日

Book 17


「集落の教え100」(原広司 著)

世界中の魅力ある集落を知る事ができます。

知っていた集落、初めて目にする集落、それぞれありましたが、その集落がなぜ魅力的なのかを知る事ができます。

と、いうよりも、これから集落、街、都市を形成していく上で、設計者・都市計画者として魅力的な街をつくるための考え方を知る事が出来たような気がします。

最近アノニマスな建築・街に興味がある僕にとっては参考になる一冊でした。


匿名性が建築を創りながらも、設計者としてその建築・街にどう関わっていくのか。

それを見つけ出すのが現在のテーマです。


様々な視点から思考・分析し、

自分の立ち位置を明確にしていきたいと思っています。


2009年9月26日土曜日

Book 16


「デザインとヴィジュアルコミュニケーション」(ブルーノ・ムナーリ 著)

ムナーリ氏の本を読んだり、作品を見たりするといつも思うことですが、

彼は今あるモノに新しい解釈を与えるのがメチャクチャ上手い。

今あるモノや、かたち、概念といったものに新しい見方をさせるというか。

一から奇抜な、アーティスティックな造形を創りだすだけではない。

芸術とデザインの違い。

デザイナーと芸術家の違いが少しずつだけど、見えてきた気がする。

でも、そんな違いなんて必要はないと思ったりもする。

ひとつの職業に囚われる必要なんてない。

境界を超えた時に、新しいモノは生まれる事だってありうるでしょう。

プレゼン

先日提出した課題のプレゼンが学校で行われました。

僕は基本的に、あらかじめ用意された原稿を読みながら話すというスタンスが、あまり好きではありません。

なので、プレゼン等を行う際は、ある程度の流れは整理しておいて、あとはその場で自分の想いを伝えるようにしています。

が、毎回思う事があります。

準備不足。

練習不足。。

やはりプレゼンを上手く行うためには、構成や戦略、そして経験が必要だなと毎回痛感するわけであります。

僕の悪い癖は、余計な事を話しすぎて、自分でも途中から訳が分からなくなってしまう事。

先日のDESIGNEASTでの藤村さんの講演を視て聴いて、プレゼンの上手さを見せつけられ、テンションは上がっていたのですが。。


プレゼン次第で、作品・思想は良くも悪くもなります。

これまでプレゼンを甘くみていました。

人に自分の想いを伝える事。

プレゼンの研究をする必要アリ。

日々、人前に立って話す人の話し方を研究してみようと思います。

自分の想いを人に伝え、共感してもらえるように。

2009年9月23日水曜日

Book 15


「風の谷のナウシカ」(宮崎駿 著)


ナウシカを原作で読んでみようと思った。

映画は原作より随分短くされているという話は聞いていた。

確かに随分違う。。。

より深みがある。

それは映像と、漫画という静止画との違いも関係しているかもしれないが。

ここで宮崎さんが何を言いたかったのかを語るつもりはない。


ただ僕が感じた事。

エコ・ブームとも言える今の社会情勢。

「自然との共存・共生」が声を大にして叫ばれる。

ただその前に、人間は人種・階級を超えて共存できているのか。

エコを唱える今日もどこかで人間は殺しあっている。

人間同士が共存出来ずして、自然との共存はありえないのではないか。

いつからか、人間は自然を自分のモノのように扱うようになった。

本来、人間は自然に生かしてもらっていたのではないか。

いや、人間も自然の一部なのです。

共存する事が当たり前な世界に戻れるように。

その為に、今僕が出来る事は。。。。


Book 14


「建築家なしの建築」

アノニマス建築について興味を持ちだしている今日この頃。

まず読む(視る)べき本は、この本だと思います。

まさに「建築家」の創る建築と、この本に載っているような「建築家なしの建築」。

どちらが良い悪いといった話ではなく、正直にこの本から、この本に載っている建築たちから、ものすごい力強さを感じた。

人間の生命力といったものが滲みでている。

建築家が創る建築に、アノニマス建築の持つ生命力を持たす事は可能か。

そんな事を考えさせられました。

まだまだアノニマス建築について知識が足りなさすぎる。

人生日々勉強!!


この2、3日ブログを観て下さる人が急に増えていたので、何でかなーと不思議に思っていたら、藤村龍至さんがtwitterでこのブログにリンクを貼って下さっていました。http://twitter.com/ryuji_fujimura

ありがとうございます。

多くの人に見ていただけるように、もっと意識して表現・文章能力を高めていきたいと思います!

このブログを見て、何か1つでも感じて頂けるようになりたいと思います。

感謝!!

2009年9月20日日曜日

DESIGNEAST参戦!!



ついにDESIGNEASTが開催されました。

2日目となる19日に参戦してきました。

まず、会場に着いて驚いたのが、予想以上の人の多さ!!

午後から始まるCKRのOlaさんの講演に合わせて行ったのですが、立ち見でした!!

そして、Sam Hechtさんと良品計画の金井社長の講演は外で聴く羽目に!!

なんかデザインのフェスみたいな雰囲気でした。

金井社長の器のデカさは、外にまで溢れ出ていました。。


夜は夜で、藤村龍至さんと松岡聡さんのトーク。

盛り上がって、谷尻さんとか、柳原さんとかもトークに参戦して、もうラウンド・アバウト・ジャーナルIN中之島みたいになっていました。

予定より1時間オーバーする盛り上がりっぷり。

マジで楽しく刺激的な1日でした。


この波に乗って、僕も小さな波を起こそうと思っています。

まだ計画中ですが。。

今通っている学校の友人と、今あるコンペチームとは別に、新しいユニットを立ち上げて何かやってみる計画です。

詳細が決まり次第、随時報告したいと思います!

よろしくお願いします!!

+-(plus minus)


金曜日は、今通っている学校の第3課題の締め切りでした。

今回のお題は「想起」。

1冊の本(小説)を読んで、そこから建築を発想するというものでした。

僕は早々に「ドリトル先生」を選びました。

子どもの頃から大好きな本にしました。


紆余曲折あり、色々考えましたが、

最終的に決めたのは「自由に暮らすこと」でした。

集まって暮らしながらも、それぞれが好きなイエに好きなように暮らすこと。

そこで生まれる新たな関係性。

これをテーマに据えました。


課題提出1週間前に先生に言われた事で、一気に突き進めました。

「システムに囚われすぎやな。もっと自由にやれるで。」


おかげで先生方から満票を頂き、学年首位に返り咲きました。

前回の第二課題では惨敗だったし、コンペでも2連敗していたので、素直に嬉しかったです。

ただ学校の中だけの評価に囚われてはいけません。


もっと視野を広く、自分の立ち位置を考えている今日このごろです。

2009年9月18日金曜日

いよいよdesigneast



明日からいよいよDesigneastが開催されます。
www.designeast.jp

こういったイベントの準備に多少なりとも関われた事は、すごい楽しい時間でした。

写真は巣立っていった我が子たちです。


展示台の製作が、こんなに大変なものとは。。。

これを機に、展示台に目が行くことになりそうです。

普通は工場とかに発注するんでしょうけど。

出展されるデザイナーの作品ももちろん素晴らしいでしょうけど、是非展示台にも注目しすぎないように注目してください!!

果たしてSamさん、CKRさんなどのデザイナー達が気に入ってくれるかどうか。。。

当日が違った意味で楽しみです!

僕は19日に行く予定です。

宜しくお願いします。


2009年9月9日水曜日

DESIGNEAST







僕が現在オープンデスクでお世話になっているdot architectsの家成さんが実行委員を務めている
国際デザイン展
「DESIGN EAST」がいよいよ来週開催されます。

大阪ではなかなか見られない、かなり面白そうな展覧会になるはずです!

デザインに興味のある方は是非。

これまでデザインに興味のなかった人も是非。

チケット(1000円/1日)、チラシの配布を始めています。 欲しい方はご連絡ください。
よろしくお願いします。 以下告知文です。 ========= 世界のEAST・大阪から、国際水準のデザインを -
都市の新たな可能性を見いだす試みDESIGNEASTがはじまります。
デザイン/都市について考える3日間
プレイベントとして開催する00では、“世界で起こる現状/事例を知ること”を目的に、国内外で活躍するデザイナー、企業人、メディアを招聘。
「デザイン/都市」をテーマとしたトークイベントを中心に、
海外の若手デザイナーによる展示、限定ショップ、パーティーが
楽しめる3日間にわたるデザインイベントを開催します。

DESIGNEAST00開催概要 - - - - - - - -

www.designeast.jp

日時:2009年9月18日(金)、19日(土)、20日(日)
会場:Nakanoshima Banks [EAST棟]
大阪市北区中之島5丁目(堂島川左岸)
入場料:1,000円/1日

主催:DESIGNEAST実行委員会
協賛:株式会社岡元工業所、サントリーホールディングス株式会社、平和紙業株式会社、マックスレイ株式会社(2009.08現在、五十音順)
会場提供:中之島バンクス 特別協力: Banks(s) Ideation ’0 9
協力:京都造形芸術大学ウルトラファクトリー
後援:大阪市、英国総領事館


PROGRAM - - - - - -

9/18
TALK01|アクトグローバル 18:30-20:30 (開場18:00)
坪井浩尚氏[デザイナー] × Lovis Caputo氏[KUENG CAPUTO/デザイナー]
世界を舞台に高い評価を得ている新鋭デザイナー坪井浩尚氏と
海外を拠点に活動するLovis Caputo氏を迎えた対談を通して、
「世界基準」の方法論を模索する。


9/19
TALK02|スウェディッシュデザイン 13:00-15:00 (開場 12:30)
Ola Rune氏[CLAESSON KOIVISTO RUNE / デザイナー]
スウェーデンを代表するデザインユニットCKRからOla Rune氏を迎え、
彼らの活動を中心に、国際デザイン都市であるスウェーデンのデザイン事情を紹介。

TALK03|アノニマスジャパン 16:30-18:30 (開場16:00)
金井政明氏[( 株)良品計画 代表取締役社長] ×Sam Hecht氏 [インダストリアルデザイナー]
世界に通用するプロダクトを発表し続けている日本を代表する「無印良品」より金井社長、
「無印良品」にもデザイン提供を行う世界を代表するデザイナーSam Hecht氏を迎え、アノニマスなデザインが形づくる都市のあり方を探求する。


9/20
MEETING01|デザインメディアミーティング 13:00-15:00( 開場12:30)
石橋勝利氏 [AXIS]、白井良邦氏 [Casa BRUTUS]、猪飼尚司氏[デザインの現場]、山田泰巨氏 [Pen]
モデレーター:岡田栄造氏 [dezain.net/京都工芸繊維大学准教授]
デザインメディアの編集部から独自の信念を貫き活躍する4名を招聘し、
合同ミーティングを通して、都市を形づくる一旦を担うデザインメディアのあり方を探る。

MEETING02|大阪デザインミーティング 16:00-17:30 (開場 15:30)
間宮吉彦氏 [株式会社インフィクス代表]、佐々木雅幸氏 [大阪市立大学都市研究プラザ所長/大学院創造都市研究科教授]
服部滋樹氏 [graf代表/クリエイティブディレクター/京都精華大学准教授]
スピーカー:DESIGNEAST実行委員会
大阪のデザインシーンを牽引してきたデザイナーや研究者を招聘し
若手デザイナーとともに、世界基準で考える大阪の「デザイン/都市」について語る。


9/18-20
DESIGNLOUNGE|若手デザイナーによるプレゼンテーション会場内にて随時開催する若手デザイナー、建築家によるプレゼンテーション。

EXHIBITION|プロダクトの展示期間中、日本初発表となる照明メーカー・I l luminated by Wastberg、
日本を代表するファニチャーレーベル・E&Y、スウェーデンの若手デザイナーURBAN FORESTによるプロダクトを展示。

SHOP|3日間限定のデザインショップ
デザインブランド「100%」をはじめ、Method(山田遊氏)セレクションによるさまざまなプロダクトが購入できる限定ショップ、
建築図書専門店「柳々堂」協力による書籍販売ブースが登場。

連日イベント終了後には、パーティーを開催。訪れた方々も意見交換できる場が生まれます。

//////////ACCESS
DESIGNEAST00会場(中之島バンクスEAST棟)大阪市北区中之島5丁目[堂島川左岸]
・京阪電車中之島線「中之島」駅 直結(5番出口)
・大阪市営地下鉄四ツ橋線「肥後橋」駅 3番出口より徒歩15分
・JR東西線「新福島」駅 2番出口より徒歩8分

2009年8月31日月曜日

book 13



「モノからモノが生まれる」(ブルーノ・ムナーリ 著)



全く新しいデザイン・アイデアを生み出す事が全てではない。

今まであったモノに、新たな秩序、構成を与える事で、新しいデザインを生み出すことだってできる。


僕が今まで考えてきたデザインというものに対する考え方を、柔らかしてくれた本。

今あるモノに、問題意識を向ける。

すると、色んなモノが見えてくる。


柔らかく、視野を広くするだけでも、デザインの可能性は広がっていく。


peace.

you and i

2009年8月22日土曜日

book12




「informal」(セシル・バルモンド 著)


建築の可能性は無限大。


これまで僕たちが考えてきた「構造」ってものは、何だったのだろう。

正しいとされているものは、本当に正しいモノなのか。

知らず知らずのうちに、限界を決めてしまってはいないか。

既成概念なんかに囚われる必要はないんだ。


本当に大切な事は、自分自身が知っているはずだ。

それを今ある枠組みに、組み入れる事で、

何かが失われてしまっていく気がしていた。


もっと自由になれる。

フォーマルとかインフォーマルとか

その境界は、ものすごく曖昧だ。


自分が大切にしているモノを

シンプルに表せる方法を見つけるべきだ。


もっと自由に。


2009年8月15日土曜日

広島ピースセンター


盆に祖父母の家に行く途中、時間が少しあったので、広島の街をブラリ散策してきました。

その途中久しぶりにピースセンターに行ってみようと、ふと思いました。

ピースセンターには、建築に興味を抱いてすぐに訪れていました。

なので、もう訪れる必要もないなぁ、などと思っていました。


が、改めて訪れてみると、やはり素晴らしい建築です。

国内にある建築のなかでも、かなり優れていると思います。

最近、近代建築への興味が薄れていた私も、久々に感動しました。

何がスゴイのかと言われると、そこまで丹下建築に詳しくない私は困ってしまうのですが。。。


とにかく行けば分かる。

逆にいうと、行かないと本当の良さは分からない。

それが建築ではないでしょうか。


ピースセンターには独特の緊張感、包容力のようなモノを私は感じました。

一度訪れた場所に、改めて訪れるのもアリだなと感じました。

新たな発見も必ずあります。

2009年8月13日木曜日

聴竹居


ブログ更新が停滞していました。。。

今取り組んでいるコンペの1つが本日やっと終わりました。

住宅のアイデアコンペですが、今回はCADでのコンペ初挑戦。

もっぱらアナログ派の私には、思うようにいかない事もありましたが、今の自分に出来る事は出せたように感じています。

久しぶりの達成感。

でも今日は駅前コンペの打ち合わせ。。

気持ちを早く切り替えなくてはなりませぬ。


それはそうと、先日ついに聴竹居に行ってきました。

大山崎には何度か行ったことがありましたが、こんな所にあるのかと言うぐらい、普通に他の住宅と一緒に立っていました。

まず驚いたのが、室内がメチャクチャ涼しい。

環境工学に基づいた換気を行っているそうですが、それにしても自然にこの涼しさを出せる事には感動すら覚えました。

苦手な環境工学ももっと勉強しようかなと、一瞬だけ思いました。

室が分かれているようで繋がっている。

食事室の角に腰掛けるのが私のお気に入りになりました。

これが本当の「居心地がいい」という事なんだと。


それに比べて、現代の住宅はどうなんでしょう。。。

課題はたくさんあります。

先人の知恵に学ぶべき点はたくさんありますね。

2009年7月28日火曜日

テンジンマツリ



先日、大阪の一大イベント天神祭に初めて行って参りました。

基本的にデカイ祭は人が多すぎるので、滅多に行かない私ですが、

友人からの誘いもあり、いっちょ行ってみました。


予想以上の人の多さです。

大通りはホコ天になってます。

川沿いの公園は人がいすぎて、人の川が出来ています。


でも、花火も見れたし、この人の多さも逆に非日常的で面白いと思いました。

たまにはデカイ祭もイイものです。


特に普段車でごった返しでいる大通りのど真ん中を、歩きながら花火を視るのはとても気持ちの良いものです。


リオのカーニバルは一体どんなのでしょう。

2009年7月25日土曜日

アベさん


3日前、元thee michelle gun elephant のギタリスト、アベフトシさんがこの世を去りました。

正直、数週間前にMJがこの世を去ったというニュースよりも、遥かに衝撃的でした。

僕にとっては。


ミッシェルに本物のロックを教えてもらい、

ミッシェルに憧れてギターを弾き始め、

ミッシェルに憧れてバンドを組んだ。

もちろんギターは、Fenderのストラトキャスター・カスタム。


僕の10代には常にミッシェルが、アベフトシのギターが、カッティングがあった。

あのカッティングがもう生では聴けないかと思うと、寂しいです。


彼が僕に与えてくれた影響は測り知れません。

きっと多くのファンがそうでしょう。


きっと今回のこの世での仕事が一段落したのですね。

心からアベさんに感謝の意を表したいと思います。


清志郎が死に、MJが死に、アベフトシが死んだ。

カート・コバーンをはじめ、才能ある人は早死にすることが多い。

それだけ濃密な時間を過ごした証かもしれませぬ。



アベフトシはこの世の最後のとき、


世界の終りがそこで見てるよと

紅茶飲み干して 静かに待ってたのだろうか。

パンを焼きながら待ち焦がれ、

やってくる時を待ち焦がれていたのだろうか。



2009年7月23日木曜日

異業種交流

一昨日髪を切りました。

切りましたとは言っても、整えたぐらいですが。。

私はここ8年間美容師の友人に切ってもらっておりまして、

今回も例のごとく切ってもらいました。

もう少し我慢して伸ばさないとダメみたいです。

理想のヘヤーまでの道は険しいです。


カット後、いつものごとく飲みへ。

何かナムルの旨い焼き鳥屋につれて行ってもらいまして、

名前は忘れましたが、東心斎橋です。

その後2件目はgreenというカフェにて。

友人の後輩T君も合流して乾杯。

T君とは感性が似てるみたいで、すぐ馴染みました。

その後何か美容師の女性2人が合流。

美容師4人対学生1人

当然レベルの高い業界話が繰り広げられ、一般人の私めは息を潜めておきました。

都会の美容師はなかなかのハイセンスみたいです。


その会話の中でのひとこと、

「都会の店と、郊外の店ではスピードとかサービスが全然違うねん。

郊外でのサービスを都会でやろうとするのは無理。」


なんか淋しくなりましたね。

ここにも資本主義という影が見え隠れしています。

田舎者の私としては、なんとかそれを両立できないものかなと考えてしまいました。


そして朝方3軒目。

アメ村のなかにある「新宿コルト」という店!!

激シブです!!

昭和レトロな店内に、イカしたマスター&音楽。

もう何時間でも居れそうです。

また一人で行きたいと思います。


そんな感じで、異業種の人と話をするのは良くも悪くも発見がありますね。

「ひらめき」というのは人と出会う事で生まれるのです。

2009年7月14日火曜日

Book 11

「ドリトル先生 アフリカゆき」(ヒュー・ロフティング 著)

僕の原点ともいえる一冊。

確か、小学1,2年生の頃、初めて自分で買いたいって思った本。

ある日動物と話す事が出来るようになってしまったドリトル先生。

そして一緒に暮らすたくさんの動物たち。

動物界で名医となってしまったドリトル先生が、謎の伝染病を治しにアフリカへと旅立つ。

その道中で、悪い大人、優しい子ども、優しい動物たちに出会っていく。


そう、まるで人生のように。

自分の信念をもつこと。

周りの人びと、動物、命あるものに優しくすること。

そうすれば、自分が困ったとき、きっと誰かが助けてくれるでしょう。

困ったときは、お互いさまさ。

モチツモタレツ。

そうすれば、きっと道は拓けるのさ。

2009年7月9日木曜日

Book 10

「国のない男」(カート・ヴォネガット 著)

約2年前、某大手ハウスメーカーで営業をしていた頃、仕事中にフラっと立ち寄った本屋で、何かに引き寄せられるようにして買った本。

カート・ヴォネガットという人物がどんな本を書いているのかも知らずに。

彼が最後に書いたエッセイ集。

買った当時は、ジョークが混ざりすぎていて何をいいたいのか良く分からない本やなぁと思っていた。


なのに、何故かこの本をまた読みたくなった。

そう買ったとき、惹きつけた何かが僕をまたこの本へと導いたのだ。


改めて読んでみると、まさに痛快!

一言、一言の裏に潜む、人間の本質みたいなものが、彼の魅力の奥深さを教えてくれる。

というわけで、すっかり彼の魅力にハマってしまいそうです。

これから彼の作品を読んでみたいと思います。



父が言った 「迷った時は、一か八かの勝負にでろ!」



2009年7月8日水曜日

Book 9

「都市革命」(黒川紀章 著)

これからの都市がどうあるべきなのか。

過去の失敗と、これからの課題。


黒川氏の建築はそこまで好きではなかった。

が、氏の都市に対する考え方には、自分でも驚くほど共感出来た。

文化と都市の関係、コンパクトシティ構想、生態系の再生…

そしてヨーロッパにおける広場の役割を、日本では路地が担っていたこと。



都市に対する課題を常に持ち続け、官の内部に入り込み、内側から変えていこうとしていたこと。

黒川氏が都知事選を戦ったことに、やっと納得がいった。

氏は都市を、日本を、世界を変えるつもりだったのだ。



2009年7月7日火曜日

コルビュジェ展

先日、東京・上野の国立西洋美術館で開催されているコルビュジェ展に行ってきました。

西洋美術館に特化した展覧会だったので、主に西洋美術館の設計当初の模型や図面が多く展示されていました。

設計時にコルビュジェは美術館だけではなく、3つの建物を計画し、アートコンプレックスのような場所を創ろうとしていたのが見てとれました。

遠い異国の地・日本での計画においても、コルビュジェの魂のこもった図面やスケッチ・模型はなかなかのものでした。


私が訪れた日には、建築家ヨコミゾマコトさんの講演会が同会場で行われていたので、聴講させて頂きました。

ヨコミゾ氏の富弘美術館とコルビュジェの「無限成長美術館」との関係、コルビュジェとミースの意外な共通点、西洋美術館が出来るまでのコルビュジェと日本側のやりとりなど、興味深い話を多く聞くことが出来ました。

形は違えど、文化の公園となった上野公園。コルビュジェの想いは少なからず受け継がれているようにも感じました。

それぞれの建築が別個に建っていき、少し無計画な感は否めませんが…

2009年7月1日水曜日

cave


学校の第二課題が終わりました。

今回の課題は「公共」と「私的空間」の関係性というものがテーマになっていました。

結果からいうと、全く納得のいくものになりませんでした。

自分なりに、公共や私的なものを考え、自分なりの答えは導きだしたのですが。

それが、建築や表現にするといった事が、全く上手くいきませんでした。


今回の敷地に、洞窟的な空間をイメージしていたのですが、

その空間と私自身が導き出した「公」と「私」の解答とが、全く関連できませんでした。

それは自分自身でも途中から感じていました。

自分自身がブレたままのじょうたいで進めていました。


今回の課題で得た事は、自分自身の信じる空間や提案が必要だという事。

「私はこの空間、建築が絶対素晴らしいものになる」という自信、もっと言えば過信・思い込みにも近いものが必要だという事。

その思い込みという情熱がなければ、決して納得のいく状態にはならないのでしょう。

その情熱は表現にも表れると思います。

情熱のない作品は、見た瞬間に分かります。

それはクラスメイトの作品を見て気付かされました。


今回の課題で、結果として納得のいくものにはならず、提出した後はかなり凹み、自分の才能やセンスを疑っていました。

が、こうして分析してみると、何かしら得たものはありました。

自分に足りないもの、必要なもの。


自分の才能を疑う必要はない。今のところは。

まだまだ勉強中。

失うものはなにもない。

自分の才能を、思い込んで。

今回の納得のいかない、悔しい経験・その中で得たものを今後に繋げるべきなのでしょう。


まだまだ思い込みが足りません。

前に進んでいくしかありません。

2009年6月26日金曜日

Compact Disc

久しぶりにCDという状態で楽曲を購入しました。

最近はもっぱら、データをダウンロードしてしまう。

面倒くさがりな私です。

もしくは、友人からCDを借りていました。

面倒くさがりな私です。


久しぶりにCDを買ってみて、やっぱりCDにはCDの良さがありますね。

ブックレットもこだわって作ってる作品は、ブックレットも含めてひとつの作品となっている感じがします。


便利な時代だからこそ、あえて面倒だと思うことをやってみる。

すると、思いがけない発見があったりします。

と言う私は、ネットショッピングでCDを買ったわけですが…

「三文ゴシップ」(椎名林檎)
体に音楽が沁み込んでいくようでした。



「魂のゆくえ」(くるり)
やさしい気持ちになります。



「E.N.D」(Black Eyed Peas)
イカしてます。少し作風が変わったような気がします。

2009年6月24日水曜日

Shena Ringoさん

久しぶりに椎名林檎さんの楽曲を聴いた。

林檎さんの音楽との出会いは、確か僕が高校生ぐらいだったはず。

女性の歌声があまり好きではなく、ロック小僧だった僕にとって彼女の音楽は衝撃だった。

それ以来彼女が大好きになったわけであります。

今でも女性音楽家で好きだと言えるのは、彼女ぐらいだと思います。


久しぶりに聞いてみても、彼女の世界観は色あせる事はない。


最近はYou Tubeという便利なサイトがあるので、彼女のPVやライブ、インタビュー映像なんかを拝借した。

あいかわらずの独特の世界観。

むしろデビュー10周年を迎えて、ますます深いところに到達している感じがします。


そんな椎名林檎さんの4thアルバムが今日発売だったようです。

この機会に購入してみようと思います。

2009年6月20日土曜日

Book 8



「1Q84」(村上春樹 著)


真実とは何なのか。

偽りとは何なのか。

現実とは?

終わりのない自問自答。

今生きている世界だって、真実かどうかは分からない。

でも、僕は今、「この世界」に、生きている。

その事実は揺るがない。


久しぶりに小説を読んだ。

最近は建築かデザインに関するものばかり読んでいた。

小説を読むことと、何かをイメージし、創造することは、何か共通するところがあるように思う。

この本を読んで、何となく心が宙に浮かんでいくような感覚になった。

何か今まで押さえつけていたものが、外れかけているような気がする。

2009年6月18日木曜日

お願い

サッカーのW杯アジア最終予選が終わりました。

最終戦となったオーストラリア戦も1-2で負けてしまいました。


お願いです。

もっとシュート打って下さい。


日本代表の目指すサッカーがパスを主体にしたものだということは、充分理解しています。

それ自体は悪いことではない。

むしろ、究めれば、バルセロナのような素晴らしいパスサッカーになるかもしれない。


でも、誰が見てもシュートを打てる場面に打たない。

シュートよりもパスを優先する選手が多すぎる。

これでは点は入らない。


ドリブルで挑んでいく選手もあまりにも少なすぎる。

サイドでボールを持ったら、クロスを放り込むしか選択肢はないのか?

相手は長身のDFばかり。

CK、FKも同じ。

俊輔、遠藤の抜けたメンバーでは、精度が悪すぎてパスサッカーは成立していない。



最終予選を通して、お世辞にも楽しい試合、期待の持てる試合はなかった。

ワールドカップまであと1年。

現状ではベスト4は相当厳しい。


でも何が起こるか分からないのがサッカーだ。

ベスト4どころか、優勝する可能性もゼロではない。

その可能性を1%でも増やす事が、この1年で出来るかどうか。

マグレでベスト4、優勝はない。

韓国が2002年にベスト4入りしたのもマグレではない。

1日1日の積み重ねの結果である。





2009年6月15日月曜日

Book 7

「白」(原 研哉 著)


僕は原研哉さんのデザインが好きです。

シンプルなデザインが流行り、白を基調としたものが多い現代。

そんな中でも、原さんのデザインに何故か魅かれる自分がいました。

この本を読んで、それが何故だったのか少しだけわかりました。

原さんの「白」に対する考え方。

その考え方は、間違えなく作品にも反映されています。

ただの白と、空白を持ち合わせる「白」。


僕もそんな「白」を扱えるようになりたいです。

2009年6月11日木曜日

本6

「みえないかたち」(吉岡徳仁 著)

デザイナー吉岡徳仁氏のデザインに対する考え方が分かりやすく書いてあります。

吉岡氏をデザイナーと呼ぶのを躊躇うほど、氏の活動は多岐にわたっています。

デザインとアートのあいだ。

もはや、そんな線引きは必要ないのかもしれない。


吉岡氏の書かれた文の間に、さまざまな人の文章が挿入されていて、

そちらもかなり興味深かった。

私自身が普段考えていたこととも共通するところがあったりして、

かなりスゥーと入ってくる本です。

2009年6月10日水曜日

本5

「公共性」(斎藤純一 著)

今やっている学校の課題に関連して読んでみた。

本来、「公共空間」とは、人種や階層、宗教を超えてすべての人が存在できる空間である。

それに対して、今の日本で通常考えられる「公共空間」とは何なのか。

公共=国、市 

といった概念を捨てさせてくれる一冊。


自分を存在させてくれるのは、他者の存在があるからだ。


本文の中にハンナ・アレントの文章が多くみられる。

ハンナ・アレントの著書「人間の条件」を以前読んでみたが、当時の私にはなかなか入ってこなかった。

もう一度読んでみようと思う。

2009年6月7日日曜日

ワールドカップ

ワールドカップ出場決まりました。

完全に負け試合だったけど、とにかく決めてくれて良かったです。

審判は何を考えてるのか分からないぐらい無茶苦茶なジャッジ。

日本の中盤は開始20分以降全く機能しない。

ディフェンス陣はひたすらクリアを繰り返す。

楢崎の孤軍奮闘。


こんな内容でよく勝った。

よく耐えた。

とにかく4大会連続出場。

ありがとうございます。

今日だけは、内容はどうでもいい。

とにかく、ありがとう。

残り1年、1歩でも前進して欲しいです。

とりあえず、ひと安心です。

2009年6月5日金曜日

本4

今日紹介する本は、

「はじめて考えるときのように」(野矢茂樹 著)

何かアイデアを出したい時、

どんな姿を思い浮かべますか?

きっと、ひとり部屋に閉じこもってウーンと考え込んだり、

あっちいったり、こっちいったり、ウロウロしながら考えたり。

そんな姿を思い浮かべるのではないでしょうか。


この本を読んで、「考える」ってそんな事じゃないんだって思えました。

常に頭の中に考えたい事を入れておいて、

普通に生活する。

より多くの場所、人、物事に出会って、

より変なものに出会って。

俗に言う、ひらめく瞬間を待つ。

ひらめく瞬間を求め続ける。


哲学的な箇所もありますが、すごく読みやすい本。

いつだって、はじめて考えるときのように、思考していきたいです。

peace.

you and i

2009年6月4日木曜日

建築と都市

ひとつの建築が、都市にとって何ができるか。


そんな事を考えながら、最近は毎日を過ごしている。

というのも、また新たに学校の課題が発表されたからである。

今回のテーマは、実在する大阪の都市に「私設の公共空間」をつくるというもの。

敷地がある場所は、目立った特徴はなく、俗に言う日本中どこにでもある都市の中の一角。

ここで建築が何ができるのか。

カオスと化した現在の日本の都市で、たったひとつの建築をつくる事。

それが何を意味するのか。

その建築が、都市に、人々に、どんなものを与える事が出来るのか。

たったひとつの建築が都市を変えてゆくきっかけになり得るのかどうか。


このテーマが与えてくれる課題は無限に出てきそうだ。


学校の講師陣は、何かアバンギャルドな、若者らしい発想を確実に求めている。

そんな期待に答えられるかどうかは分からないが、この機会にいろいろ考えてみようと思う。


peace.

you and i

2009年6月2日火曜日

安藤忠雄建築展



Tadao Ando 建築展「対決。水の都 ベニスvs 大阪」に行ってきました。

安藤忠雄氏が現在進めているベニスでのプロジェクト、大阪でのプロジェクトの展覧会。

大阪の約20mにも及ぶ模型は圧巻です。

その他にも、これまでの作品や現在進行中のプロジェクト模型もありました。

相変わらず安藤氏の模型は素晴らしいです。

基本的に木を使用した模型で、迫力満点です。

過去のプロジェクトの模型も、経年による色の変化で味が出てきてました。


毎週土日はギャラリートークがあるという事で、場内は人でいっぱいでした。

建築関係者っぽい人から芸術をやってそうな人まで、老若男女、たくさん来場してました。

トークの内容は、前日の講演会とほぼ同じ。

来場者の元気な学生からの「大阪の良いところは何ですか?」との質問に、

「ないです!」と安藤氏。

大阪人らしい問答もあり、面白かったです。


peace.

you and i


2009年5月31日日曜日

安藤忠雄氏講演会

今日は、大阪中之島で行われた安藤さんの講演会に行ってきました。

サントリーミュージアムで開催中の展覧会の記念講演で、大阪がこの不況をどう脱するかをテーマにしたものでした。

相変わらず安藤さんの話は面白い。

建築に関係なく、人として魅力がある。

サイン会では完全に芸能人かのように、人が群がっていました。

それも納得できる講演内容。

笑いも随所に取り入れてます。

言葉も建築にありがちな難しい言葉は全く使いません。

安藤さんにしか出来ない伝え方。


講演の内容としては、安藤さんが最近よくメディアや講演会で話しているのとほぼ同じで、

これからは女性の力が必要だとか、

若者には物事にもっと関心をもってほしいこと、

そして大阪ならではの、桜のプロジェクトや壁面緑化の話がありました。


相変わらずの元気と勢いで、こっちまでやる気が出てくる。

「東京に行かずに大阪から俺はがんばるんや!っていう気持の若者がどんどん出てきたら、大阪にも可能性が出てくる」

という言葉が印象的だった。

ちょっと自分の今後の事も考えてみたりした。

俺が日本を変えてやる、ってぐらいの気持ちで頑張ろうと思います。


peace.

you and i

2009年5月28日木曜日

本3

今日紹介する本は、

animated(平田晃久 著)

今注目の若手建築家の平田さんの考え方が分かる一冊。

建築だけでなく、色んなデザインや発想に繋がるヒントがたくさんある気がしました。

内から生命が湧き出てくるような建築。

そんなイメージがしました。

peace.

you and i


2009年5月27日水曜日

akari プレゼン


先日ブログでも紹介しました「akari」のプレゼンが学校で行われました。

今回のテーマは「都市住宅」。

結果から報告すると、意外に高評価が得られた。

僕の提案のコンセプトは、

従来の壁で閉じてしまっている都市住宅の内に向かう傾向に対して、外に向かう、というより内と外が溶け合うような空間。

そこに住む人、その街に住む人の意識の中にひとつの「akari」を灯す。

というものでした。


プレゼン自体は、はっきり言って、「ずさん」。。。

ある程度話す内容や流れは決めておいて、その場で自分の言葉でプレゼンするという手法で臨んだのですが、話す順番が途中からバラバラになり、プレゼンボードも使わず、言いたい放題な状態になってしまいました。

話し出すと言いたいことが次々に思いついて、しゃべりすぎる。

これは僕の悪い癖です。

それはさておき、先生方の講評としては、

「これからの都市住宅を考える上での一つの解答ではないか。内と外の間にある膜の形体が直方体になってしまっている事で、内外の繋がりが断たれてしまっているが、これから煮詰めていけば面白くなる。」

という評価をいただきました。

やはり、自分の考えを評価してもらえると嬉しいものです。

今回自分が考えた方向性は間違ってなかったのだと、少し自信にもなりました。


今回の課題を通して感じた事は、今は自分の思うようにとにかくやってみる事。

それがもし間違っていて、先生とバトルしても、それは自分の糧となると思う。

既成概念にとらわれず、次の課題やコンペに臨みたいと思います。


peace.

you and i


2009年5月26日火曜日

本2

今日読み終わった本は、

風の変様体(伊東豊雄 著)

透層する建築(伊東豊雄 著)

伊東氏がデビューから2000年頃まで考えてきたことが、よく分かります。

最後の文章が書かれてから、もうすぐ10年が経ちますが、今にも通ずる都市や建築の問題を再認識しました。

10年という時間が経っているので、伊東氏の考え方も変わっているとは思いますが、現在の考えに至るまでの思考の過程を知るという意味でも、興味深く読めました。

今、僕が考えていた事とも重なる部分もあったりして、自分の考えの後押しをしてもらえたような気もしました。

「Blurring Architecture」という言葉が印象的でした。

blurとは(インクなどが)にじむ、ゆらぐ、といった輪郭の曖昧な状態を指す言葉。

アーティストのblurのスタイルをも重なって、面白いなと感じました。

peace.

you and i

2009年5月22日金曜日

相撲とデジタル

1年ぐらい前から、相撲が好きになった。

KIKKAKEは、夜中にその日の全取組をやっているのをTVでみてから。

ニュースでは横綱の事しかだいたいやっていないけど、

見れば見るほど、面白い。

取組前の表情とか、にらみ合いとか、体つきとか。

力士によって違うところがとくさん見えてくる。

ちなみに僕は朝青龍が好きだ。

なんか色々問題は起こしているけど、試合のときの集中力とか、身のこなしは凄い。

あと、観客を楽しまそうとしているのも好きだ。

はっきり言って、白鵬の方が横綱らしいけど。


相撲を見た後に、音楽を買った。

「音楽を買う」と言うのも変だが、CDでもレコードでもない。

強いて言うなら、音楽のデータを買った。


僕はどちらかと言うと、音楽のデータ化には反対派。

でも便利な時代になったもんだ。

検索して、買う。

検索して、買う。

クリック1つでアルバムが手に入る。

なんでもかんでもデジタル化していく世の中。

昨日はネットで雑誌を読むという、ヴァーチャルなサイトを見つけた。

この先どうなっていくのか。


デジタルを少し使いこなせるアナログ人間を目指して、頑張ろうと思います。


今日買った音楽
1.Phoenix/ United
2.Mitsuto Suzuki/IN MY OWN BACKYARD
3.Mitsuto Suzuki/NEUROVISION
4.Ino Hidefumi/Living Message


です。

前々から欲しかったけど、買い忘れたものを買っておきました。

聞いたことある人は、これを機に再度聴いてみてください。

聞いたことのない人は、これを機に聴いてみてください。


peace.

you and i

2009年5月21日木曜日

代表

サッカー日本代表が発表されましたね。

サプライズとされているのが、山田直と槙野。

両選手とも良い選手だと思います。

山田直は初めはどうかな~と思っていましたが、試合を重ねるにつれセンスが溢れ出てます。

原口の影は霞むばかりです。


槙野はサンフレッチェの選手ということもあり、U-20代表の頃から注目してました。

調子ノリ世代として、代表でも調子に乗ってほしいです。


それにしても、あいかわらずFW陣は寂しい人選。。。。

そろそろ森本呼んでみても良いような気もするし。。。

このFW陣でW杯までいくのでしょうか。。。

06年よりも不安が募ります。。。


とにかく、何が何でもW杯にはでましょう!!!


peace.

you and i

2009年5月20日水曜日

国会

今日は学校も休校という事で、のんびり過ごしました。

なので、国会中継をのんびり眺めていました。

国会中継を眺めていると、どれだけメディアが取り上げている事が馬鹿らしいかがよく分かります。

首相の言葉の間違いとかはハッキリいって、どーでもいい。

もっと伝えるべき事はたくさんある。

今日は予算の話をしていたので、その中身を少しは知る事ができた。

審議されていたのは、主に基金の事。

予算について国民はあまりに知らなさすぎると思う。

なのに、何か事件があった時だけ「税金の無駄遣いだ」と叫ぶ。


最近よく思う事は、「知らない事は罪」だということ。

もっといえば、知ろうとしないことは罪だ。

知らなかったでは済まされない事が、今の世の中にはたくさんある。

分かりにくい事が多い世の中だけど、情報は必ずある。

情報を知っていて助かったり利益を得ている人はたくさんいる。

逆に、情報を知らなかったがために損をする人もたくさんいる。

自分がどちらになるのかは、自分次第だと思う。

peace.

you and i

2009年5月19日火曜日

新型

新型インフルエンザがとうとう流行しだしましたね。

しかも関西で。

おかげで僕の通う学校も休校になりました。

期間はとりあえず1週間とのこと。

約4000校の学校が休校しているみたいです。

その対策がどんな結果をもたらすのか、静観するしかないですね。

奈良ではまだ感染者はでていないみたいですが、時間の問題でしょう。

100人発症者がでたら、1000人は感染していると考えた方がいいみたいです。

もしかしたら、もう僕も感染しているかもしれません。

人に移さないために電車に乗る時はマスクはしたいと思います。

もう流行は避けられないみたいですが、少しでも拡大を弱めるためには、一人一人の心がけが大切になってくるように思います。

自分が感染しなければ良いという問題ではなく、他の人の事を考えて行動しなければなりません。

メディアが若干騒ぎ過ぎのような気がしますが、今は公の対策を見守るのと、自分の出来る事をするしかないように思います。

2009年5月17日日曜日

今日読んで面白かった本を紹介。

「物語のある家」(妹島和世 著)


「みちの家」(伊東豊雄 著)


どちらの本も、子ども向けに書いてるためか、非常に読みやすかった。

子どもだけでなく、建築を学んでいる人、仕事をしている人、そしてこれから家を建てようと思っている人にも是非読んで欲しいと思った。


もっと自由に、頭を柔らかくしてアイデアを出していこう。

そう思わしてくれる本。

この本はシリーズ物になっているので、これから読んでいこうと思います。


2009年5月16日土曜日

初ブログ

ブログデビューです。


建築の事とか、サッカーの事、日々感じた事を記していきたいと思います。


早速、近況を。

今通ってる建築の学校で、課題提出があった。

今回のテーマは「都市に住む」。


その名通り、都市にある敷地での住宅の設計課題。

現状の都市住環境とか、人と人との関係性など、私なりに考えを巡らした。



私が今回の課題につけたタイトルは、


akari


都市の中に「あかり」灯し、人々の心にも「あかり」を灯す。

都市の中に住むからといって、従来の多くの住宅のように分厚い壁を建て、明確な境界線を引き、内部空間にのみ豊かな空間を求めるのではなく、内と外の空間が浸透し、一体化したような住宅。

そんな建築を目指した。


未熟な知識と技術では、なかなか思うような表現が出来ず、決して納得のいく作品にはならなかったが、

今の自分の魂だけは込めた。



課題提出当日、学校に行って他の人
作品を見ると、圧倒的に自分のものよりもレベルが高い。

私が面白いなと思うアイデアを持った人は残念ながら、あまりいなかった。

でも、CADやグラフィックの技術を
使いこなし、作品の説明もかなり詳しく書き込んでいる人もいた。

正直、「負けた・・・」と思った。


が、


先生方7名による審査の結果、私の作品は学年1位(タイ)だった!!

7名の先生全員から票を得る事ができた。


正直、今回の作品は「別に先生やミンナに認められなくてもいい。自分の今考える事をカタチにしよう。」

という気持ちで臨んでいた。

それが予想外に認められて、素直に嬉しかった。

ただ、その反面、今の自分のレベルで1位を取ってしまったことに少し残念な気持ちもある。

なぜなら、より高いレベルの環境で学んだ方が成長は早いに決まっている。

それは、勉強でもサッカーでも同じだと思う。


上位10名は来週、学年全員の前でプレゼンをする事になっている。

不安もあるが、逆にチャンスだと思って頑張ろう。


意識の高い人間が、最後には勝つ!!はず。。


初ブログなのに、何か固い感じになってしまった。。。

こんな感じで綴っていこうと思います。